年々熱くなる日本の夏。この季節になると「本日は、熱中症に気をつけましょう」と言う防災無線が聴こえてきます。
夏のだるさや吐き気を熱中症と勘違いし、水分を多めに摂ると返って逆効果。とんでもない病気の場合があります。
安易な自己判断で、命の危険をまねくこともあるので、熱中症と間違いやすい病気を覚えておくと良いですね。
スーパーJチャンネルで紹介された女性(43歳)は、車のセールスをし、多い時は1日100キロも運転していたそうです。
そんな彼女は、暑い盛り、立ちくらみや吐き気を感じ熱中症かな・・と自己判断。とにかく水分を摂らなきゃと思い意識して水分を取りました。
初めに、500mlのお茶を2本を飲んでいたそうです。その後も、運転中にめまいを頻繁に感じるようになり、熱射病になりかかっていると思ったそうです。
また、脈に合わせてズキンズキンとする頭痛に襲われ、それからは、家でも1リットルのお茶を飲むようになり、1日の水分摂取量は、3~4リットルに。
また、食欲が減退し、そうめんなどのあっさりしたものしか受け付けない生活が2ヶ月続くと、くるぶしが見えなくなるくらいパンパンにむくみようになり、夜間に足が何度もつるようになったそうです。
そのうち、息苦しさがまし、本当に吸うことも吐くこともできなくなって始めて病院に行きました。
病院での診断は熱中症ではなく、ウォーター・イントキスエーション、「水中毒」でした。体を蝕んでいたものは、なんと「水」。
水を大量に摂り過ぎると、血液の量が急激に増加し、心臓への負担が増します。水中毒で、心不全などがおこり突然死する危険性もあると言います。
むくみと言うのは、ある程度慢性的に体に水がたまった状態です。これが、水中毒が起きた状態です。また、足のむくみは、余分な水分がたまったサイン。
また、汗をかいて、体からナトリウムが不足すると、筋肉も収縮できなくなって、足がつったりと色々な症状が出ます。
冷奴やそうめん等、淡泊なものばかり食べていると、かえって電解質のバランスを崩して、水中毒になりやすくなります。
熱中症や夏バテ対策で水分補給する場合は、一気に飲むのではなくこまめに少しずつ水分を補給することが大切です。
他にも、熱中症と間違いやすい病気に、「細菌性髄膜炎」や「バセドウ病」があります。特に夏に発症すると勘違いしやすいので、おかしいと思ったら病院に行ってくださいね。